『乱れる』映画感想 バカの大足、間抜けの小足

女モノのサンダルを履きたがる
困った感覚に、
ちょっと懐かしい気持ちになった。

ダメ人間にしか思えない幸司が
だんだんイイ男に思えてくる…

見る目の素晴らしさ、
好きな人とできる限り
一緒にいられる術を考えるところ、
簡単に諦めない意志…

礼子も古風でイイ女なのだが、
幸司の恋心は
現代ではあまり感じられない
情熱的な男らしさと言っても
過言ではないだろう。

正義感や真面目さの多くは、
人の為のようで、自分の為。

完璧に見える”女神”も人間であり、
間が抜けることだってある…

時代や経済の流れと共に
変わっていくものに、
心を留めてみたくなった。


1964|成瀬巳喜男

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