2016|監督:イ・ヨソプ
最後に(母の)愛は勝つ
韓国映画の当たり年とも言えそうな2017。きっと脚本の素晴らしさやアーティスティックな雰囲気が映画ファンを唸らせているのではないかと想像するけれど、私が個人的に大好きなのは手を叩いて爆笑しちゃう系のB級(?)韓国映画だったりする。
『犯罪の女王』はコメディとは言い難く、爆笑系でもないが、ちょっと昔の韓国映画風な面白さがベースにあるので映画の作りとしては安心して観ることができる。昔の母親と言えばクルクルパーマのおばちゃんだけど、今のアラフォー世代のママは美しいなぁ!一方で変わらないのは、アジュンマ★パワー。さすが韓国、おばちゃんの底力は底知れず! だけどコミュニケーション不足の世の中では、母性が溢れ出てる人って実はすごく人気があって、ちっとも嫌味がない。実の息子にはウザがられるものの、近くにいる若者を巻き込んでしまう強引さはさすがだし、ちゃんと最後まで面倒を見てあげるところも韓国っぽくていい。母は死に物狂いで事件を探り、息子は死に物狂いで助けてくれる。…やっぱり最後に愛が勝つんだなぁ。