『あなたはまだ帰ってこない 』映画感想 会えない時間

ナチス占領下のパリで、夫の帰還を信じる妻…。戦争というより フランス女性の愛の形を強く感じる作品だった。意志が強く、誇り高い。現実と希望、2種類の自分が同時に登場するシーンが魅力的で、詩的なモノローグも素晴らしかった。彼女を愛する男たちもまた、強者。戦時下のフランスを描いた映画は多くないように思うので、貴重な作品である。こういった状況下であっても愛と美と音楽が素晴らしい、フランスらしさが詰まった傑作。

2017|エマニュエル・フィンケル
フランス・ベルギー・スイス合作


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