マナカマナ 雲上の巡礼

2013|監督:ネステファニー・スプレイ、パチョ・ヴェレズ|ネパール、アメリ

 

山中の寺院へケーブルカーに乗って往復する人々。

これはアート系と呼んでいいのだろうか。特別に狙った美がある映像でもなく、ドキュメンタリーでもない。これをどういうジャンルと捉えたら良いのかすごく迷うし、現代映画であることを事前に心得ておかなければ「それが一体何?」で終わってしまいかねなかった。うぅー、現代映画は難しいのぅ。そこですかさず登場するのがクリス・フジワラ氏。*1ありがたいことに上映後、解説(講義)があったのだが、またしても疲れのあまり船を漕いでしまった…。何てこった!…とりあえず、覚えていることを記す。(一部)
人間の顔はひとつだが、人は色々な表情をを持っているものである。例え身近な存在であっても、おそらくその人の前で演じている自分がいる。また、全くの素の状態(自分ひとりでいる)とカメラに撮影されていることを知った自分の状態は違う。人は常に、自分はどう見られているか、どう映るのかを意識しているものなのではないか。…というようなことを言っていたような気がする。カメラ(とか、誰かの視線)や録画されていることを知っていても耐えきれない沈黙とか…なるほど、独特の観察眼。…さすが。

*1:エジンバラ映画祭アーティスティック・ディレクター

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