2014|監督:キム・ドンフ
うなぎの検査のため、中国人が韓国に不法入国する。
最近外国人と親しくなる、ってどういうことか?をよく考える。親しくなったと感じたり、楽しい記憶というのは、お互いに相手を認めたり尊敬する気持ちがあったりする場合であり、相手に嫌われていることがハッキリわかった場合は「親しさ」の実感は沸かない。本作の中でも中国産食品を嫌悪する韓国人に傷つく中国人に、うわあぁ…と思った。逆に、気持ちを理解してもらうために韓国人が中国産食品を食べるシーンでも。受け入れる、という柔軟性を持たなければ親しみは感じてもらえないのだ。外国との関わりは色々な意味合いがあるが、最も重要なのは感情の部分。受け入れてもらえた感動は親しさに変化する。それは言葉が通じる、通じないではなく、もっと根本的なことなのである。
それにしても、邦題の『鰻の男』にはどうしても抵抗がある。東京国際映画祭では『メイド・イン・チャイナ』で上映されていたようなので、こちらのタイトルでレビューを載せることにした。