2014|監督:チョ・グニョン
登場人物のほとんどが、自分の幸せと同じくらい人の幸せを願う人だったこともあり、全体的にほんわかした温かい感じの作品に仕上がっている。
監督は意図的に穏やかになれるような映画を作ったようなので、そういう面では成功しているし、丁寧に作られた作品を味わう満足感も得られる。
ただ、ストーリーに特にヒネりがない上に、裸婦モデルが(映画で)全裸にならなくてはならなかった意味があまりよくつかめない。この作品が放ちたかった穏やかさなんかはどうでも良く、単なる興味本位の下心だけで見る輩もいるのだろうなと思うと、残念な気がしてならない。
(2014 東京国際映画祭)