『イーダ』映画感想 ユダヤ人であることを知らずに育った少女

孤児として育った彼女に、実は叔母がいた。正反対のタイプではあるが 自らのルーツを知る旅に同行してくれた肉親を、一生忘れることはないだろう…。与えられた環境の中で、ぼんやりと誓願しようとしていた彼女の顔つきが、旅を終えて キリリと変わった。人間の変化をしっかりと認識できるのは、映画の醍醐味のひとつである。第三者の客観的な目線だからこそ、それがわかるのだと思う…。モノクロの、光と影の世界が驚くほど美しい。

2013|監督:ビム・ベンダース
ポーランド・デンマーク合作


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