1984|監督:ダン・ニャット・ミン|モノクロ
戦争の裏世界を叙情的に描いた作品。
人を思う優しさが、かえって負の連鎖となってしまうのだが、よく考えてみると登場人物はいい人ばかりで誰も悪くはない。だからといって「戦争が悪い」とかいう強いメッセージがあるわけでもなく、静かに悲しみをこらえている感じがあまりにも切なかった。
個人的には先生の元恋人の女性にとても好感が持てたので、先生とヨリを戻して結婚してほしい!と思った。ベトナム映画は初めて観たが、白黒フィルムの時代にも関わらず、意外にも違和感を感じない。祭の出し物など、ベトナムらしさに珍しさを感じるシーンは印象的だったけれど。