許三観(ホ・サムグァン)

2014|監督:ハ・ジョンウ

 

何も知らず、血の繋がらない子を育てていた男。

ハ・ジョンウは本当に魅力的で幅広い役柄をこなす俳優。でも『絶対の愛』で初めて見たとき、正直、ここまで成長するとは思わなかったなぁ。俳優だけに留まらず、監督にまで挑戦しているところに、あり溢れるエネルギーを感じる。『許三観(ホ・サムグァン)』は『ローラーコースター』より良い出来だった!だが、原作の素晴らしさと子役の魅力に救われているせいもある。セットなどにお金を使っていそうだけれど、何となくまだ安心できない感じがあったり、ハ・ジョンウの役が彼にマッチしていない気がした。悪くはないが、もう一歩という感じ。(生意気言ってすみません)だが、大切なのはチャレンジし続けることだと思う。監督が主演を務めるのはかなり大変なことだと思うし、彼の場合は俳優として他の映画にもたくさん出演しているので、いつ構想を練ったり作ったりしたのか?と思うほどなのだ。若さ溢れる楽しさや心意気が感じられる彼らしい作品を、きっとこれからも作ってくれるはず、と期待したい。
(コリアンシネマウィーク 2015)

 

※『いつか家族に』

©2015 Cinemarble / produced by 703