灰の花

2016|監督:パク・ソギョン


自分みたいな女の子が突然現れて

育ての親に感謝を伝え、真面目に暮らしていて何の不満もなくても、やっぱり心はいつも淋しい。親に捨てられた心の痛みは誰とも分かち合うことができず、ひとりで抱えながら生きていくしかない…そんな人が韓国には実は結構いるんじゃないかな…と、この作品を見ながら何となく思った。人には言えなくとも、映画を観ながら感情移入する人がいるかもしれない。もしかしたら、そんな人たちの為に作られた映画なのかもしれず、心が痛んだ。ちょっと『私の少女』に似ているような気もする。でも女の子に自分の姿を重ねているところが根本的に違う。見て見ぬ振りができなかったのは、自分を見捨てるような気がしたからなのではないか。捨てられたことのある自分が、捨てる側の立場に立っちゃいけないんじゃないか…と、葛藤するような心の動きに、胸が締め付けられる。『子猫をお願い』のラストともちょっとかぶる。これからこの子たちはちゃんと生きて行けるのだろうか。ラストは希望が見えるような終わり方になっているけれど、やっぱり心配。傷を負ったもの同士、寄り添いあいながら、強く生きていって欲しいと願うばかりである。
〈コリアン・シネマ・ウィーク2017 上映作品〉