神様の思し召し

2015|監督:エドアルド・ファルコーネ

医大生の息子が突然神父になりたいと言い出し、大騒ぎ。

お国柄的にカソリックを駄目とは言いにくく、神父になるなとは言えないのだけど、本心はそんな息子の行く末を認めたくない父。ビックリ発言に影響を受け、変わってしまう家族。…イタリア映画ってこういうブラックコメディ超上手い〜! と、改めて思う。めっちゃ面白いし、邦題も素晴らしい!
配給会社が『最強のふたり』の笑いと感動再び!…とか言っているのだけれど、私はちょっと見方が違うなぁ。*1 正反対なふたりの男の友情…に、頷けないこともないのだが、正直、このふたりには「親密な友情」ってところまでは感じられない。相手には興味を持ったり特別な存在感を感じてはいるけれど、『最強の…』ほどの共通の価値観や感覚(想い)、といったものは持っていないように思った。また、相談相手からの影響は否めなくもないが、お父さんが変わったのは妻の行動の変化とか娘からぶちまけられた本音によって自分への不満がわかったからだったのでは…。それはさておき、優秀だけど傲慢な男が息子を変えようとして自分自身が変わっていく、というこのストーリー展開は本当に素晴らしく、心に残る作品である。

*1:映画って本当に人によって感じ方が違うのですね…

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