例え叶わなくても、この恋は彼の中では大きな宝物。
恋愛経験の多い人は「片想いは恋ではない」と言うけれど、私は片想いも恋だと思っている。この映画を観て、改めて確信した。恋です。 容姿に自信がなく、体重も年齢もイっちゃってる人は、自分がモテないことは百も承知のはず。しかも出会いの全くなさそうな日常(仕事や趣味)であれば、恋愛できるなんて最初から考えてもいないだろう(…って自分のことですが。)正に、本作の主人公フーシもその手の人。だから出会いがあって好きになったとしたら、そのこと自体が彼の人生の中で一大イベントになると私は思う。 彼の素敵なところは、相手の気持ちに寄り添えるところだ。お母さんや近所のちびっ子にも優しく、指図するような傲慢なところがない。勿論、大好きな彼女にも献身的な優しさに満ちている。第三者からするとこういう良い人には本当に幸せになってほしい! けど、そうじゃないのが現実…。リアル派の私にとっては、いいエンディングだったが、これを観に来ていた多くの中年男性は、もしかしたら「プリティ・ウーマン」*1の男性版みたいなのを期待してたのかも?…と思ったりして、ちょっと心配になった。
*1:…というのはちょっと大げさかもですが、ハッピーエンドという意味です