2014|監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ リュック・ダルデンヌ|ベルギー・仏・伊 合作
ボーナスを諦めて自分が職場復帰できるよう、同僚に説得に回るサンドラ。
これが人間社会かな、と思う。仲が良かった人に居留守を使われたり、部下を脅す上司がいたり。だが、味方になってくれる人もいる。半分半分。
しかし、色々考えるには設定がちょっと微妙だ。夫に愛され、子供たちも健康で可愛らしく、家庭内には問題がない。職場の同僚にも個人的に会いに行けるくらいなのだから、人間関係が悪かったとは思えない。…彼女がメンタルを崩した理由が不明なのだ。生活がかかってるから働きたいのはわかるが、素敵な家で車もあり、ケータイもネットもやってて…そんなに生活苦には見えない。家族で外食できるくらい、お金にも困ってないし。(同職場でもっと経済状況が苦しい人はいる)そして、そこまでその会社・職種にこだわっていた理由も不明。それに思うようにならないからと自殺未遂もしているので、完治しているとは思えないし…(薬もガンガン飲んでいる)。だが、社会復帰の一歩として大切なのは、自分に向き合うこと、状況を認識することだ。夫はそれがわかっていて、あえて手助けをしたのかもしれない。