戦争映画は苦手で、できれば観たくないと思う私なのだが、これは良い映画だと思った。
戦争の悲惨さや悲しみはなかったことにはできないけれど、どんな環境であっても「生きる姿勢」は貫けるものなのかと思った。本作は男性ばかりで暮らす話だが、部屋はきちんと整えられ、清潔なタオルがあり、質素ではあるが丁寧な食事をこしらえているところがすごく魅力的である。人間らしい豊かな暮らしを普通に繰り返しながら、ふたりの負傷兵は傷を治し、敵を守ろうとする位、相手を認められるようになっていく。彼らを黙って受け入れ、看病した老人の人間性が非常に素晴らしい。できることならもう一度観たい。