2014|監督:クリスティナ・グロゼヴァ、ペタル・ヴァルチャノフ|ブルガリア、ギリシャ
悪い人の良い面vs正しい人の良からぬところ。
どっちがダメなんだろう。神様はどちらを評価するんだろう。良いことも悪いことも表裏一体なのではと思う時がある。だが、個人的には正しい人の良からぬ面を見た時の方が、ダメージが大きい。
この映画の主人公(教師)は正しく生きている人間だが、頼ることのできないバックグラウンド(夫や親)のせいで、堕ちて行く物語。自分の力では抗ったり対処できないことに直面したときこそ、その人の本性が現れるような気がする。年齢的な経験や健康状態、睡眠状態などでも人の判断力は変化するものだと思うが、本当のその人が見えるのは、やはり困った時なのでは。やるせなさや怒りは彼女の良心を破壊していく。だよね、というべきか。ダメじゃん、っていうべきか。