マコンド

2014|監督:スダベー・モルテツァイ

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11歳。私の感覚では子どもである。
だが世界中がそういう価値観ではなく、嫁に行ったり家計を助けるために働かざるを得ない状況の子もいる。本作の主人公は労働を強いられてはいないものの、かなり母親に頼られていて家を守らねばならないような立場だ。バランスのとれたしっかり者の少年である。とはいえ、子どもの面もあり、警察に目をつけられている。
男の子の成長を描いた骨太な作品で、できることならもう一回観たい。母親は父親が好きで結婚したのではなかったかもしれなかったり、死んだ父親の友人が母親を取るかも…と警戒することで不安定になってしまう彼。だが、許されない立場の人の気持ちを知り、自分自身も許しを乞うようになったことで、成長する。男同士の無言のやりとりに胸が熱くなる。

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