1987|監督:ホウ・シャオシェン
受け入れがたい境遇は、アジア地域に共通の感覚かもしれない。
我慢するとか、受け入れるしかないということは、当たり前ではないけれど、そうするしかなす術がない…そんな時、アジアの人々は声を荒げて抵抗したり逆らったりしない人が多い気がする。(欧米だと自己主張しそうな気が…)それが良いのか悪いのかはわからないけれど、耐えるしかない姿に共感してしまうのは、自分もアジア人だから…という気がする。
だからこそ、ラストには号泣してしまうのだ。何があっても静かに耐えてきた主人公の激しい涙。客観的には穏やかに見える日常も、本人たちにとっては耐えるしかない日々だったと思う。耐えられないことでも彼は耐えるんだろうな、と思うと生きていくのってつらい。