2000|監督:ヤン・シュバンクマイエル
何とも言いようがないシュール感の中に「怖さ」が潜んでいる。
私は怖いのが苦手なので、あまり考えたことがなかったが、怖さの中にも種類があるのかもしれないと思った。悲しみ、苦しみ、痛みのような感情とも違い、怖さというのは感覚の予見(予感)が含まれていて、現在形ではない気がする…。基本的には可愛らしい雰囲気の映画で映像もスタイリッシュなんだけど、現実的に何も自分に起こらない世界(映画だから)、という安心感の元で触れる「怖さ」に新鮮な驚きを感じた。
『オテサーネク』という民話を元に作られているのだが、この民話自体が怖い。
可愛い少女の視線もちょっと怖い。